310ヘリックスとは、タンパク質の二次構造にまれに見られる構造の1つである。

構造

310ヘリックスのアミノ酸は右巻きのらせんを形成する。らせん中ではアミノ酸は120度ずつずれて配置し、アミノ酸3つで1巻きとなっている。また軸方向には1巻きごとに2.0Å長くなる。さらにアミノ酸のアミノ基が3つ前のアミノ酸のカルボキシル基と水素結合を形成している。これがαヘリックスだと4つ前、πヘリックスだと5つ前のアミノ酸と水素結合を作ることになる。

この結合を作るアミノ酸残基の二面角 (φ, ψ) は、(-49°, -26°) に近い値を取るが、実はφとψの合計が-75°になるような値を取りうる。これと比べて、αヘリックスの二面角の合計はおよそ-105°、πヘリックスの二面角の合計はおよそ-125°となる。

トランス型の全てのポリペプチドヘリックスの、残基ごとの回転角Ωを与える一般的な公式は次のような式で表される。

関連項目

  • αヘリックス
  • πヘリックス
  • 二次構造

関連文献

  • プレブジャブ エンヘバヤル『蛋白質の立体構造原理解明へのバイオインフォマテイクス研究』北海道大学、2004年。https://www.lib.hokudai.ac.jp/dissertations/list/?FF=4&LANG=en&ACCN=2004090029。2022年5月14日閲覧。 

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