マックス・ドリアン・フリード(Max Dorian Fried, 1994年1月18日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタモニカ出身のプロ野球選手(投手)。左投左打。MLBのニューヨーク・ヤンキース所属。
メディアによっては「フライド」と表記されることもある。
経歴
プロ入り前
ハーバード・ウェストレイク・スクール時代は、チームメイトにルーカス・ジオリト、ジャック・フラハーティがいた。
プロ入りとパドレス傘下時代
2012年のMLBドラフト1巡目(全体7位)でサンディエゴ・パドレスから指名され、プロ入り。この年は傘下のルーキー級アリゾナリーグ・パドレスでプロデビュー。10試合(先発9試合)に登板して0勝1敗、防御率3.57、17奪三振の成績を残した。
2013年はA級フォートウェイン・ティンキャップスでプレーし、23試合に先発登板して6勝7敗、防御率3.49、100奪三振の成績を残した。
2014年はルーキー級アリゾナリーグ・パドレスとA級フォートウェインでプレーし、2球団合計で5試合に先発登板して0勝1敗、防御率5.06、10奪三振の成績を残した。8月にはトミー・ジョン手術を受けている。
ブレーブス時代
2014年12月19日にジャスティン・アップトン、アーロン・ノースクラフトとのトレードで、ジェイス・ピーターソン、マレックス・スミス、ダスティン・ピーターソンと共にアトランタ・ブレーブスへ移籍した。
2015年は前年の手術のリハビリで全休した。
2016年は傘下のA級ローム・ブレーブスでプレーし、21試合(先発20試合)に登板して8勝7敗、防御率3.93の成績を残した。オフの11月18日にルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした。
2017年はマイナーではAA級ミシシッピ・ブレーブスとAAA級グウィネット・ブレーブスでプレーし、21試合(先発20試合)に登板して8勝7敗、防御率3.93、91奪三振の成績を残した。8月5日にメジャー初昇格を果たし、8日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャーデビュー。この年メジャーでは9試合(先発4試合)に登板して1勝1敗、防御率3.81、22奪三振の成績を残した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、ピオリア・ハベリーナズに所属した。
2018年にMLB.comが発表したプロスペクトランキングでは83位、ブレーブスの組織内では7位にランクインした。
2019年は開幕時はブルペンで待機していたが、後に先発ローテーションに異動した。5月7日のロサンゼルス・ドジャース戦でアレックス・ベルドゥーゴの打球を左手に受けてしまった。怪我のために試合からは離脱し、次の先発時には通常通り登板した。シーズンでは、33試合(先発30試合)で165.2回を投げ、17勝6敗、防御率4.02、173奪三振だった。17勝はナショナルリーグ2位の成績で、勝率.739もリーグ5位という結果だった。ナショナルリーグの中で、飛球率(22.2%)は2番目に低く、一方でゴロ率(53.6%)は3番目に高く、またカーブボールの投球率(24.6%)はリーグで6番に位置していた。守備面では、34アシストはリーグ1位で、また9回を投げてのアウト寄与率も2.23とリーグ2位の成績を残した。打撃面に関しては、打率.196はナショナルリーグ中9位で、出塁率.262(6位)、長打率.268(10位)を記録し、また50打席立った投手の中で11打点と1つの三振を取られる間に選べる四球率(0.31)はリーグトップで、三振率(7.1%)は2番目に低く、コンタクト率(81.6%)は3番目に高く、5四球はリーグ3位という成績だった。セントルイス・カージナルスとのNLDSではリリーフに回り4試合に登板したが、2勝2敗で迎えた最終第5戦では先発のマイク・フォルテネービッチが7失点の大乱調を受けて一死満塁の場面で登板し、先頭の9番のジャック・フラハーティに押し出し四球を与えるなど悪い流れを止められず1回表だけで計10失点のビッグイニングを作ってしまい、チームは1-13の大敗でNLDS敗退となった。
2020年はCOVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなった中、シーズン無敗でMLBタイ記録となる勝率1.000を達成した。ただし、この年の規定投球回は60投球回のため未到達だが7勝は1勝差のリーグ2位。 オフの12月9日に自身初となるオールMLBチームのファーストチーム先発投手の1人として選出された。
2021年4月1日のフィリーズとの開幕戦で自身初めて開幕投手を務めた。この年はチームがワールドシリーズに進出し、ヒューストン・アストロズと対決。3勝2敗と優勝まで後1勝となった11月2日の試合に先発登板し、初回にはマイケル・ブラントリーに足を踏まれるアクシデントもあったが、6回を無失点に抑えて、ブレーブスの26年ぶり4度目のワールドシリーズ優勝に貢献し、自身初めてワールドシリーズ優勝を経験した。 オフの11月23日にセカンドチームとしては自身初めて、通算としては2年連続2度目となるオールMLBチームの先発投手の1人に選出された。
2022年は先発ローテーションの一角を担い、チーム最多投球回となる185.1回を投げ14勝7敗、防御率2.48を記録。特に首位ニューヨーク・メッツに最大10.5ゲーム差をつけられ迎えた6月には、先発した5試合で防御率2.16を記録しチームが全勝するなど、球団史上最大となる逆転地区優勝への立役者の1人となった。オフの11月2日、自身3度目となるゴールドグラブ賞を受賞(球団史上、複数回受賞した投手はフィル・ニークロ、グレッグ・マダックスを含め3人のみ)。さらに11月16日、ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票結果が発表となり第2位に選出された。12月5日にはセカンドチームの先発投手の1人として2年連続2度目、通算では3年連続3度目となるオールMLBチームに選出された。
ヤンキース時代
2024年12月10日にニューヨーク・ヤンキースと8年総額2億1800万ドルで契約を結んだ。
選手としての特徴
最速99.2mph(約159.6km/h)の威力のある速球と2種類のカーブが武器の本格派左腕である。
詳細情報
年度別投手成績
- 2024年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高、赤太字はMLB最高。
MLBポストシーズン投手成績
- 2024年度シーズン終了時
年度別打撃成績
- 2024年度シーズン終了時
MLBポストシーズン打撃成績
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
- 2024年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
- 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞
表彰
- シルバースラッガー賞(投手部門):1回(2021年)
- ゴールドグラブ賞(投手部門):3回(2020年 - 2022年)
- ピッチャー・オブ・ザ・マンス:1回(2021年9月)
- オールMLBチーム
- ファーストチーム先発投手:1回(2020年)
- セカンドチーム先発投手:2回(2021年、2022年)
背番号
- 61(2017年)
- 54(2018年 - )
脚注
注釈
出典
関連項目
- メジャーリーグベースボールの選手一覧 F
- ユダヤ系の野球選手一覧
外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Max Fried stats MiLB.com (英語)
- Max Fried (@MaxFried32) - X(旧Twitter)
- Max Fried (@maxfried) - Instagram


