ヒメユズリハ(姫楪・姫譲葉・青黄剛樹、学名: Daphniphyllum teijsmannii)は、ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木。海岸付近に多く、トベラやウバメガシと共に海岸林の重要な構成樹種である。和名は、ユズリハよりも葉が小さいことに由来する。別名、オオバユズリハ、アマミユズリハ、オキナワヒメユズリハ。
分布
日本(本州中南部、四国、九州、沖縄)、台湾、朝鮮に分布する。暖地の海岸近くの照葉樹林内に生える。
形態・生態
高さは3 - 10メートル (m) になり、同属のユズリハより全体的に小さい。樹皮は灰褐色から茶褐色で、皮目が散生する。頂芽は円錐形の葉芽で葉柄が変化した芽鱗に包まれていて、枝先の葉のつけ根に小さくて丸い花芽がつく。
枝先に葉を束生する。葉は楕円形で長さ4 - 15センチメートル (cm) 、革質でかたく、特に若いときにごくあらい鋸歯を見せることがある。葉柄は長く、葉の付け根で少し曲がる。葉柄がきれいな赤に色づかない。
雌雄異株で、花期は5月頃。
11月頃に果実は黒紫色に熟する。
人間との関わり
庭木や街路樹にもよく使われる。
脚注
参考文献
- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、216頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
- 茂木透 写真『樹に咲く花 離弁花2』高橋秀男・勝山輝男 監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、226-227頁。ISBN 4-635-07004-2。
関連項目
- 木の一覧
- 海浜植物
外部リンク
- "Daphniphyllum teijsmannii Zoll. ex Teijsm. & Binn". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2014年1月27日閲覧。 (英語)
- "Daphniphyllum teijsmannii" - Encyclopedia of Life (英語)
- 波田善夫. “ヒメユズリハ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学生物地球学部. 2014年1月27日閲覧。




